描き直すにもほどがある

ボクがF先生の『描き直し』を初めて認識したのは、コロコロコミックに掲載された「宇宙開拓史」が総集編版で描き直されていた時です。

あの時は何度も何度も掲載時のコマと総集編でのコマを見比べたものです。

当時はなんで描き直しているのかその理由にとんと見当がつかなかったもんですが、連載時の引き以外にも、やはりトータルな完成度を高めるためだったんだと後々分かりました。

先日サンシャイン60で行われた大古本市に行ってきたのですが、「ひとりぼっちの宇宙戦争」が掲載されている週刊少年サンデーが500円と言う値段だったので購入しました。

なんと、以前こちらにも紹介した、夕焼け空をバックに丘に座っている主人公の絵が、まるっきり描き込まれていないコマだったのに驚きました。掲載時には2色原稿だったようですが、なんでまたあのコマは描き直されているのに元々着色原稿のような印刷になっているんでしょうかね。

もっとも、それ以上に、あの話は殆どのコマが新たに描き直されていたのでダブルショック(二重ショック)。現在単行本で読めるバージョンは恐ろしく細部が違っており、断然単行本のバージョンの方が洗練されています。

ただ、主人公が腹を刺されるシーンは、雑誌版では血しぶきが飛んでいてなかなか壮絶でした。単行本バージョンもあれはあれで「…あ」と言う主人公の不思議な驚きの間が出ていて好きですがね。

こういった大友克洋まっさおの全面改稿、描き足し描き直しなどは、F先生の現在の一般的なイメージとはかけ離れるために、まったく認識されていないですよね。(まあ、F先生にしてみれば描き直した物が完成版という意識があったのでしょうから、あれこれ掲載時の事を根ほり葉ほりってのは無関心だったでしょうけども)

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同じくサンシャイン60で行われた大古本市では同じく500円で、FFランド版のドラえもん2巻を購入しました。

そうです。「イイナリキャップ」が収録されている単行本です。

いやああ、ここでも掲載時の広告部分をどう補訂するか気になっていたのですが、さすがF先生やってくれました!

なんとライオンに食べられるくだりを異様な程緻密に描き足してます。ははははは。

正座したのび太がいよいよあんぐりとライオンに食われそうになるコマまで描き足し! 実に素晴らしいです。のび太のオールヌードを真っ正面から描いたショットも足されて効果倍増。

また、イイナリキャップに限らず、てんとう虫版未収録の話が結構あって、しかもこれがことごとく大爆笑!

現在少し時間がないのであれですが、そこら辺は徹底的にやらしていただきます。はい。

「シャーロック・ホームズ・セット」に匹敵するミステリー・ドラの傑作「バッジどろぼう」の二転三転四転ぶりは壮絶の一語です。

それにしても初期の、それもてんとう虫版からこぼれた話は、色んな意味でドラえもんが突っ走っていて笑えます。それに演出もどことなく変なんですよね。

ではでは。

P.S.

新しい「美味しんぼ」の文庫がまた凄かったです。いよいよパーフェクト雄山の兆しが見えてきてますが、外さないところはちゃんと外してなかったです。有名な「馬脚を現しおったわ」も登場。

こちらも徹底的に描きたいんですが…