全世界待望

と言っても、ボクだけの世界なんですが。

先日池袋の漫画喫茶にすばるさんと一緒に行ったのですが、先ずすばるさんがてんコミ版の「パーマン」を読んでいてビックリ。読み終わって感動しているのを横からとって、例の「狂わせ屋」を狂読。

ありゃあ…って感じです。そりゃあねええとしか言いようがない話ですが、「狂わせ屋」を雇って八百長をしたボクシングの世界チャンピオンが後悔の念に呵まれて苦悶する場面に、どうしようもないほどの「異色節」を見ましたね。ボクは。

とにかく「狂」と言う文字にすら過敏に反応するのは構わないんですが、作品そのものを闇に葬ろうとする行為は、それ自体狂っているとしか思えないんですけど。

ただあれですね、「パーマン」面白いですよ。うん。

ちゃんと、「ばれたら頭をパーにする」と脅すし。パーにされる」と切実極まる程一号が焦るし。ああでなきゃいけない。

文庫を読んだときに「動物に変える??」と言いしれぬ違和感を感じたのは間違いではなかったようです。二号はどうすんだよ?

続いて、てんコミ版の初期カバーバージョン「オバケのQ太郎」を途中まで読みました。禁煙席ではなかったのが災いして長期間の滞在が無理でした。悔やまれます。次は絶対に禁煙席に座るぞ。

でも、ちゃっかり5巻の「国際オバケ連合」だけは読んでくる自分が嫌らしくて、ちょっと好きです。(有名ですが、例の人種差別問題で回収された原因の話です)

パーマンと、オバQはF先生の作品ではドラえもんは別にして、知名度がかなり高い作品だと思います。

ただ、パーマンはFFランドを借りて全巻読んだとは言え一度きりですし、コロコロコミックに掲載されていた分を一生懸命読んでいた程度なんですよね。それだからいつまで経っても新鮮で、是が非でもFFランドやてんとう虫版で揃えたくなりますね。すばるさんはファースト・パーマンがかなり好きのようです。あと、パーやんが二人とも異常に好きだという所も共通の見解。

それほどパーマン・コンフーが低いボクですが、学校時代の、藤子ファンとしては師匠とも言える友人の家で小冊子か何かの「帰ってきたパーマン」を読んでいるあたりが、これまたなかなか嫌らしくて好きです。

また、オバQに至っては「新オバQ」は大好きなんですが、こちらの「旧オバQ」はほぼ全部読んだことがないですから、新鮮なんてもんじゃないのは当たり前です。

しかも、無茶苦茶面白いんですよねえ。Qちゃんがお人好しって設定が、結構意外に感じたりするのは、F先生ファンとしてちょっと間違った道を進んでいるような気がしないでもないんですが、マトモにかなり面白いですよね。ありゃあ人気でますよ。ハイ。

Qちゃんが買い物をする賢い犬に対抗して、みんなの用事を引き受けるが、案の定それぞれの組み合わせを間違えて無茶苦茶になる「Qちゃんのおつかい」なんて、その落語的な展開がF先生の専売特許としか言いようがない面白さですし、なによりも犬が首に風呂敷を巻いている姿を真似して、自分の首を異様に絞って風呂敷を巻くQちゃんのビジュアルが絶品。

しかも続く「オバ子がいたよ」も、これまた見事なギャグ話にプラスして、Qちゃんの化ける(変装ですけど)壮絶な女装が見物中の見物。いやあ、話とかネタだけじゃなく、画だけで相当笑いが取れるのがF先生の強みですよねえ。ああいうのは子供向けのギャグマンガとしてはかなり重要な要素だと思うんですけどね。

是非ともオバQは復刊していただきたいもんですね。

・・・・・・・・・

とまあ、ココまで書いておいて何なんですが、タイトルの全世界待望(ボクだけの世界で)なのは、何も上記の作品の事じゃあ無いんですよ。

実は別の身近な漫画喫茶にも行ってみたんですが、そこで…遂に…見つけてしまったんですよ…

 

「野望の王国」

を。

吃驚しましたよ。本当に喜んで手が震えた経験なんて久しぶりです。友人が遂に購入した「吸盤男オクトマン」の現物を見せて貰ったとき以来かもしれません。

もう全28巻一気に読みたかったんですが、何しろテンションが異常に高いので、頑張って6巻までしか読めませんでした。(それでも3時間近くかかったんですが)

我らが雁屋哲先生が原作で、由起賢二先生が作画ですが、もうがっぷりと二人のテンションが共鳴しまくってまして、とどまるところを知らないような高みに登っています。

くわしくはこちらの素晴らしいページを参考にしていただけると充分にお分かり頂けると思うんですが、とにかく現物はそれ以上であることは確かすぎます。

しかもまだ序の口だろう6巻で、既に知恵熱が出まくるほどのヒートぶりですから。

一話目からして凄まじいんですが、中でも特筆なのは野望に燃える東大生二人組の一人が、父親である暴力団の大親分(まだ笑うところじゃないですよ)の死を知り、「遂に野望に向けての時来たれり」とばかりに強烈に興奮状態に陥るや、相棒の家にそれを報せに行くんですが、階段でそこらの人を弾きとばしてもお構いなしにそいつのアパートのドアを空けて、飛び込んでくるんです。

そう、飛び込んでくるんですよ。文字通り。

ああ、もう現物がないとお話にならないこの歯がゆさですが、皆さんホント何かの機会に一巻を見たら、そこだけでも見てください。周りに誰もいなければ思う存分大笑いしましょう。ボクは堪えるのに死ぬほど苦労しました。

そこからはもう度肝抜く展開の波状攻撃。読者の度肝を抜くことを前提としているとしか思えないような作劇法とストーリーテリングの連発は、読者を完全に異世界に誘います。

勿論雁屋哲先生原作ですから、根底にあるストーリーの骨格がしっかり(?)しているので、それに身をゆだねた上での安心できる過剰と言いますか。

しかし、それが故に「ええ? これは絶対に何かあるでしょう?」と考えざるを得ないような、異常な展開が続々登場。

やくざを誘い出す手段として、その相手が大の犬好き(いや、まだ笑うのはこれからです)なのを良いことに、先の主人公の死んだ兄貴が残した「見事なチャウチャウ」等を餌に(このご都合主義が素晴らしい)、そいつをおびき出す。そいつもそいつで、すこぶるつきのナイスぶりで「こりゃああ、見事なチャウチャウじゃあ、こんなチャウチャウは滅多にお目にかかれん」(以下記憶を頼り)等の見事過ぎるセリフを連発するや、いてもたってもいられないような酩酊状態(シラフなのに)に陥り、部下の心配を振り切ってまんまと罠にはまる。

絶笑!!!

しかも、これでもまだ1巻!!

この後も自分の目と通俗な常識を嫌になるほど粉砕されつつ話はドンドン進んで行くんですが、続きが気になると言う次元ではなくて、「これからどうなるんだろう?」と言うメタ的な緊張感と絶対的な不安感(期待感)が終始背後につきまとうのが何より凄いです。

いやあ、とにかく続きを読みに行かなければ話にならないんですが、あれをシーンと静まり返った場(漫画喫茶)で読むのはあまりにも精神衛生上よろしくないんですよ。

結論としては何とか手に入れて家で読むしかないんですが…yahooオークションでも18000円ぐらいしますからねえ…

とにかく「分かいドライバー」の時もそうですが、ああいう物に接すると、「この衝撃を伝えなければ」と言う要らぬ義務感に呵まされるのが自分の悪いところ何ですよね。しかも「衝撃を外に出さないとダメになりそう」と言うたまらない衝動が心を満たしちゃって…

これもとにかく復刻しましょう。いや、ホントに。

ではでは。