Yuzan is baddest

何時の間にやら来週「ドラえもんカラー作品集4巻」が発売になりますね。あわせてSF短編PERFECT集も6冊まで出ようとしています。

ただ、告白しなければいけないんですが…

実はまだ5巻、買ってません。

いや、どうも未収録がないと…ねえ。ははははは。

しかし、カラー作品集はホントに楽しみです。

・・・・・・・・・

で、

「美味しんぼ」なんですけどね。

またまた最新文庫版が出たので早速読んだんですが、その中でもかなり強烈な雄山譚が一つありました。

結婚後の話も平行して読んでいるんですが、後期の達観した人間として優れた雄山がたまにやらかす罵詈雑言も楽しいんですが、この中期雄山の

やつあたり

だらけの爆発感は絶品。

とにかく理不尽極まるというか、人間としての器量がトコトン小さいがゆえに産まれる素晴らしい味わいはまさに中期雄山ならではです。

そんな中久しぶりに登場したと思ったら、岡星の弟で大のお気に入りの良三が出してきた料理に不敵に大喜びするや、椀方とかに(重要な立場らしいです)抜擢しようとして試験をやらかすんです。

勝手に抜擢しておいて試験するって感覚も「上の者」感が強くて好きですが、第2試験で作らせたすまし汁のデキに激怒(ははははは)

それもコレもんで

↑結婚披露宴の席で、後期雄山が山岡の怨み節の原因である母親(雄山妻)への執拗な叱責を、延々自己弁護するという感動的な場面がありますが、この叱責も猛烈な素晴らしさ。そんじょそこらの人間じゃあ、幾ら怒っても憤慨してもお椀ごとすまし汁(すまし汁…)を相手に叩きつける何て芸当は出来ないですよ。

恐らくこういった事を奥さんに(山岡母)に何度も執拗にやっていたようですので、周りが山岡に「早く仲直りしろよ。大人げないぞ」と無責任なことを言っても無理でしょうな。

もうこのあたりからして、雄山ヒートが全開なので、読んでいて凄いカタルシス。

眼をかけていた良三が出ていってしまうや、怒りのやり場に困る雄山が実に素晴らしく、箸が転がっても激怒しそうな一触即発の状態。

車が混んでいるや、早速コレ

↑カッコイイ!! 雄山の悪辣極まる愚民どもへの貴族意識の爆発は常に琴線にふれまくって困ります。馬鹿どもですからね、馬鹿ども。しかも自分も車に乗っていてこれですからすこぶる最高。悪の魅力とは即ちコレですよ。心の中で思っていることを臆面もなく説得力を持ってズバリ言いきってしまう。ただ、このコマを至高に導いているのは勿論隣の中川さんの顔なんですがね。

完全にビビリまくっているのが実に良いです。そりゃそうですよ、こんな事で怒りまくっている大の大人相手にどうしようもないでしょう。しかもそれが主人で芸術家で雄山なんですから進退窮まった状態。

「ははっ。」

ってセリフもただ事ではない味だし過ぎ。

セリフだけでもダメ、表情だけでもダメ、雄山が隣にいるだけでもダメ。と言う完成度の高さ。漫画芸術の極みですね。

しかも雄山ときたら、良三が居なくなって美味しいご飯が食べられなくなるや、いきなり

「ちっ……」

と舌打ちまでして文句ブーブー。あげくに

「良三は帰って来んか」

等とべらぼうな事を真顔で言い放ちますからね。大物です。

この巻て、一話目から別の目をかけた若者「宮井」にも雄山爆発していてるんです。それも自分の勘違いを棚に上げて激怒。反省の色まるでなしですな。

まあ、そういう所も雄山信者にとっては、イコール

「心の深いお方」「大きな器量の持ち主」

なんつう異常な曲解を産むんですが…

でまあ、山岡の協力を得た良三が、シジミの違いに気付いて一件落着なんですが、面白くないのは雄山。自分の息子にまで嫉妬の炎を燃え上がらせる。

俺ナンバー1が悪の資格ですからね、凄みが違いますよ。

まあ、コレみてください。

↑決まった! ちょっと飛び散る漫符もポイントですが、心底不愉快そうな面がいいですねえ。「しかし不愉快な…」はポイント高し。

いやはやホント最近はすっかり美味しんぼにやられっぱなしですよ。雁屋哲ホント面白いです。

噂の「野望の王国」も読みたくて仕方がないんですが、探すと無いモンですね。ううううん、ないとなったら読みたくなるのが心情ですからねえ。こりゃ探さないと。サルまんを更に楽しむためにも。

雁屋哲の面白さを異常に理解していらっしゃる方のページがこちら。とにかく本編を読んでいようがいまいが、何故かその凄まじい面白さが伝わる希有なページです。

自称劇画原作者はやっぱり凄いですよ。スカパーせっかくあるんだから「UFO戦士ダイアポロン」観なきゃ。

最後にこの話最高の雄山の一言を

「ええい、腹が立つ!! こんな馬鹿者を買いかぶった、私自身に腹が立つ!!」
(↑言ってみたさ過ぎ)

ではでは。