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怪奇コミックス「魔太郎がくる!!」 瀬名秀明の新刊「八月の博物館」をすばるさんが初めてオンラインショッピングを利用して購入したのですが、昨日書店には並んでいたのに、思いっきり今日到着しました。 まだ二人とも読んでいないのですが、F先生のテイストを意識しているという事をどこかで言っていたので、とくと拝見するつもりです(ちょっとディオ調)。 でまあ、そんな軽い話で前振りしつつ、本題にはいるわけですが、遂に到着しましたよ、例のブツ 秋田チャンピオンコミックス が! 取りあえず3巻まで一気に貪り読んだのですが(一度に読むのは勿体ない。ふふふふ)、ヤバ過ぎですッス。はい。 そりゃ直すよなと言う、いわゆる「差別的表現」もあるにはあるのですが、ホントに現在の版が「ソフト版」と称しているのが納得しきりの「ハード版」。 取りあえず未収録(文庫全部読んでないので、後で収録されているのかもしれないんですが)がやたらとあって、話自体を初めて読むモノも多く、それだけでもかなり楽しめるのですが、取りあえず現在のソフト版で直されている部分は興味深いですね。 「ねじれた心にはねじれた顔」 なんて、ソフト版は教室のドアに挟まれた物が落ちてくるイタズラが、墨汁なんですが(これはこれでシュールですが)、ハード版ときたら「ハサミ」ですからね。グサって。 おそらく本当にこういうイタズラをしたら危ないという配慮なんでしょうが、単純にハード版はハサミが良く登場しますし、やたらと危ない器具を魔太郎やイジメッ子が駆使してきます。いやあ、デンジャー。 しかもソフト版では、イジメ返して溜飲を下げるってのがパターンになっていますが、ハード版は違いますよぉ。取りあえず 殺し ますからねえ。 しかも初期なんてたまに「うらみ念法!」なんてやってますが、殆ど自力で殺してますよ魔太郎。まあ、そうでなきゃウラミなんて晴れやしないんですけどね。 この自力で創意工夫を懲らして殺しまくるハード中学生魔太郎の魅力はソフト版にはまるで無くなっていますよねえ。是非はともかく。 「う・ら・み・は・ら・さ・で・お・く・べ・き・か」 なんて言うぐらい恨むんだから、まあ相手を殺すぐらいのことはして当然ですけどね。途中からすっかり決め科白的な雰囲気があって、ある種ヒーローモノ的なムードが漂うし、魔太郎があんまりいじけ無いんですよね。そういう意味では真に良くできた漫画ではあるようです。 もっとも、こんぐらいしてくれるとカタルシスがあるのも事実ですが。
↑金属バットや、「げす!」と言う凄まじい科白と相まって効果的なのは、やはり魔太郎の上目遣いですな。これでこそ魔太郎。罪の意識がないのが最高というか、基本的に「やって何が悪い」を貫いてますからね。この精神は実に素晴らしいです。それにしてもタイトルが「ゴミはふくろにしまつしよう」って壮絶だ。 この場面は前振りも最高で、魔太郎がいきなりゴミ袋に入って出迎えるは、挙げ句にもうろうとした目つきで「あーイー気分だ…」と快感フレーズ。加えて素晴らしいのが、それをみたヒッピーがたまらず 「おおい! おれにちょっとはいらせてみろ!」 と大興奮! 無茶苦茶面白いッス。 バットを振り下ろしながらの魔太郎の科白 「そうだ!! おまえはゴミだ!! ウジムシだ!!」 ってのももの凄い爽快感です。 さて、一部が描き直されていたり、削除されていたり、話自体が削除された話の他に、今まで読んだ中で強烈にビックリしたのが、前回こちらに書いたお馴染み「切人」(これ、オリジナルだとルビが違って「きりひと」ちゃんなんですよ。えええ)の初登場話。 取りあえずコレが総てです。
↑ひええええええええ!! 眼黒です。イヤになるほど極悪ですねええ。後のキャラクターとの接点ゼロ。かわいげのなさは古今随一でしょう。というよりも、本気でホラー漫画なんですねえ、魔太郎って感じ。 ちょっと対照実験。
↑うおおおおお!! これは恐い! 恐すぎる!! この違いはA先生とF先生ぐらいの違和感。(それは違う) にしてもコレはあまりにも… こういうのを描き直しって言うんでしょうねえ。 で、話自体も全然違うんですよコレが。切人が来て、イタズラ三昧で魔太郎が散々な目に遭うと言うプロットは同じなんですが、その散々ブリがハード過ぎ。 いきなり「噛みつき口激」からヤってくれますから。 口から血を滴らせてニヤつく切人の凄惨さも凄かったんですが、こいつときたらタダのお隣さんの子どもってな設定だけでコレだけやらかすあたり、ソフトだろうがハードだろうが笑えます。 ここでもハサミで魔太郎を何度も殺そうとしますし(くれぐれも繰り返しますが、本気で殺しにかかってますからね)、挙げ句にストーブの灯油にマッチ導火線で火を点けようとまでします。お前も死ぬっての。 お約束の 「オッソロシイチビだ」(何故カタカナ!? それはA先生だから) から始まって、 「いくらチビでももうゆるすわけにはいかないぞ!!」 と最高の科白連発。 ここまでやっておきながら、オリジナルも結局魔太郎がウラミを返すどころじゃなくなって終わりになるのが大爆笑。 しかも科白が 「まいった! まいった!」 わははははは。 ソフト版はあきらかに切人に仲間意識芽生えてるっぽく描かれているので、見逃してやる的な雰囲気があるんですが(それも充分変ですが)、こっちときたらどう考えてもページ数が無くなったからとしか思えない程唐突に終わるのが、輪をかけて笑えるんですね。 表紙と言い中身と言い、まったく良い買い物をしましたよ。しかもまだ10冊も残っているんですからたまらんです。全部読んだらソフト版まで全部買い揃えてしまいそうで恐いです。 あと、どうでもいいんですけど、やっぱりチャンピオン・コミックスは読み終わったときの、他の漫画の紹介部分が薄気味悪いです。 昔から気になって仕方がなかったのが 「泣くな!十円」(つのだじろう) 爆笑コミックらしいんですが、嘘つけ。 ジョージ秋山の 「ゴミムシくん」 もタイトルだけで言うまでもなく凄いし。 「番長惑星」 も子どもの頃から意味不明に恐そうでした。番長惑星なのに。石森章太郎なのに。 とにかく秋田チャンピオン・コミックスってどっかおかしいですよ。絶対に。 ではでは。 *これを書いた後にオリジナル版の3巻を読み終わったのだが、なんとその最後に「切人」の話のソフト版だと思っていた話が収録されていた。つまり、ソフト版だと初登場の話のように描かれていたが、あれは続編だったのだ。タイトルもなんと「悪魔のようなチビがまたきた」である。ちょっと先まで読んでから書けばこんな恥をかかずに済んだというのに…メラメラメラメラ〜。こ・の・は・じ・わ・す・れ・ず・に・お・く・べ・き・か… |