|
SF往復書簡 「ドラえもんカラー作品集第4巻」が12月に発売予定だそうです。いやあ、めでたいめでたい。 3巻が発売されてから随分経ちますので、まさに待望という感じです。噂では3巻で終わりだなんて聞いてたもんですから、喜びもひとしおです。 ・・・・・・・・・ 雑記でも時折書いた事もあり、「ブルートレインはボクの家」が大好きだと、初対面でカットばして、ボクの心を鷲掴みにした書店時代の友人であり藤子人から、先日メールが届いた。 文面にはいきなり 「ワーイ!!」 「地面だ!!地面だ!!」 と書き出されていて、底抜けに笑ってしまった。 出典はコレ
↑傑作SF短編の「宇宙製造法」からの引用である。この科白を書き出されてこの絵がさっと浮かんでくるような相手にしか通じない代物なんですが、中央の堂毛(どうもう…凄まじいネーミングだ)の表情や、「ワーイ!!」と言う安易な感嘆と、「地面だ!!」を二回繰り返す感覚などなども含めて、かなり個人的なツボを突かれてしまったのです。 まあ、白ドラなんかの感覚も、こういうったツボに立脚して構成されて居るんですが、ボクがコレを死ぬほど大好きだという部分でも分かっていただけると思います。
↑やっぱりコレは相当クると思うんですがどうでしょう? もう完全にドラえもんの虚無感とか、のび太のバケツ? 説明するのはかなり困難を要するんですが、思わずプって吹いちゃうような人は多少なりとも同じツボの持ち主です。もう二人の表情や佇み方を観ていると何分観ていても飽きないし、何分観ていても笑いが次々とこみ上げちゃうんですよ。しかも部屋でザアって土砂降りですからね。なんだ、こりゃ?の極めつけ。 変な話ですが、個人的には強烈に大好きなこれらF先生独特の「間」の面白さが、これだけ支持されているのに結構驚きつつ喜んでいます。絶対にスベルと思ってましたからねこの特集は。 こういう感覚の部分で強烈に共鳴できる人物だった彼への返事にはコレを送りました。
↑トラウマレベルの高い逸品である「コロリころげた木の根っこ」より抜粋。 書店時代にも何時もこんな調子で、ある意味なりふり構わない「素っ頓狂な言動」ばかりを、二人で好んで話していたモンです。 そんな彼から返事が届きました。 それがコレ
↑メールには「7対1!!」としか書かれてはいないんですが、絶妙にツボを突いて来るんですね。 と言うわけで、「宇宙船製造法」を読み直したんですが、やっぱり質高すぎます。 見事としか言いようのない起承転結と、キャラクターへの客観的な作者のスタンスが産み出す絶妙の人間ドラマ。 子ども達のドラマというと古くはゴールディングの問題作「蠅の王」や、傑作「漂流教室」などでも描かれる、壮絶極まるドラマを思い出すんですが、この話ではF先生特有の子供観に根ざしたドラマのためのリアリティが満ちていて大好きです。 この話のキモはやっぱりリーダー格になる志貴杜(しきもり…これまた素晴らしい)なんですが、それに従うしかない「その他」のキャラも秀逸な描き方でいいんですよ。 取りあえずリーダー分に従っておこうと言う心理がよく描かれていて。 先の「7対1!!」もそういう意味では素晴らしく深い場面なんですけどね(まあ、笑いってのはこういう見方とは別なんで)。 その志貴杜が暴走してしまって正常なモノの判断が出来なくなって仕舞う場面でも、「その他」のキャラたちはキチンと正しい側について、読者の心理を絶妙になぞる。 ただ、ボクなんかはこの時の志貴杜の暴走ブリが読んでいて辛いんですよね。気持ち分かりすぎて。
↑「反乱だ!!」っていいなあ。もう彼の中の「折角今まで自分が努力してみんなを統率して頑張ってきたというのに、なんでこんな安直な考え方で乱そうとするのか!!」と言うリアリティのある心理がモロにコマ全体に満ち満ちていて素晴らしいです。 そんなところへ来て、いきなり彼にしてみたら手のひらを返す「その他」のキャラ達のコレ。
↑辛い。辛すぎる。いや、物語としてはコレでいいんですが、「その他」のキャラがあまりにも「そりゃねえだろう」と言う感じ爆発なんですよ。堂毛はいいですよ、非道い目にあって居るから。それに較べて他の奴ら、特に右の二人! 日和見主義でコウモリ同然に振る舞っておきながらのこの態度。胸張っちゃって、ブタ面くんなんて腕なんか組んじゃって。こらこら度高すぎます。読んでいるときは全然疑問にも思わせない辺りもF先生素晴らしいんですが、冷静になると「こいつら汚ねえ…」(byカイジ)って感じですか。 そりゃあコレにもなるってもんですよ。
↑「なんだとおお??」としか表現しようのない異色面。目の中が黒点ですし、汗ダラダラや網掛け処理も含めて抜群の異色ブリ。 まあ、そういう「その他」のキャラの部分はこの話では全然ウェイトが置かれていないんですが、個人的にかなり気になりポイントなんで取り上げてみました。 それにしても面白い話ですよコレは。こういうドラマ部分がメインのように見せかけての、溜飲さがりまくりのどんでん返しと、カタルシス溢れる読後感。 大好きです。 おまけ
↑振り向くのがポイントですが、右の奴がポイントなのは言うまでもないです。ホントF先生って右の奴をちゃんと描きますよねええ。でもこの科白最高ですな。 ではでは。 |