新百合ヶ丘

上京した頃小田急線の新百合ヶ丘という所に住んでいた。

そう、生田から三つ目の駅だ。

当時、その新百合ヶ丘にある書店でアルバイトをしていたのだが、ある日生田の駅にある同支店に物を取りに行ったとき、そこの社員の人と話していたのだが、なんと、F先生がよく買い物にいらっしゃっているとサラリと言うのだ。

いやあ、あの時ばかりは本気で転勤を考えましたよ(バイトなのに)。

そこのおばさんが、F先生の奥さんと仲が良く、ちゃんと色紙が事務所に置かれていた(無造作に!!)。
元来サインとかにはあまり興味のない人間なのだが、あの時ばかりは目がくらんだ。

F先生は、歴史書などの難しい本を何冊も買って行かれて居たそうですが、そう言った本は一般書店ではあまり売れないので、そう言う意味でもお得意さんだったそうだ。

その店に行く度に、逢えないかなあと思っていた物ですが、ついにその夢も叶わぬまま、96年の8月でそこを辞めました。

次の月です。F先生の訃報を聞いたのは。